■本質を究める 84 トップリーダの役割  (No.634)

トランプ大統領の振るまいは,大統領になってからずっと変わっていないが,どうも世界のリーダとしての役割を果たしているのだろうかと,大いに疑問符が付くのは私だけだろうか?

  北朝鮮の飛翔体

ここのところ続け様に,北朝鮮が飛翔体を打上げ続けている。北朝鮮と直接対話し,核開発を抑制するよう言い続けているトランプ大統領だが,今回の飛翔体の打上げは,アメリカに届くような,長距離ミサイルではないから,問題ないと容認する発言をしている。全くもって自分の国に届かないものならOKと云うのは,けしからんことである。

しかし,誰もトランプ大統領に異を唱えない。随分フレンドリーになった安倍総理も,今回の飛翔体の打上げに抗議することをしていない。もちろん,安保理決議に違反しているとは言っているようだが,トランプ大統領の実に身勝手な発言に対して,何のクレームも付けていないようである。

米韓合同演習をあざ笑うかのような態度で,北朝鮮は好き勝手なことをしているように見える。まして,トランプ大統領が打上げを認めるような発言をしているので,何のためらいもなく,自由気ままな行動を取っている。こんなことが許されて,本当に世界の平和が維持できると思っているのだろうか?繰り返しになるが,トランプ大統領は,世界のリーダたる意識は全くない。自国の利益,自国本位の意志の塊のような人である。

  米国のリーダは世界のリーダ

こんな人が,世界を牛耳っているのだから,まるく納まることも,国同士の対立を生むことになっている。自国を大切にすることは,国のリーダとしては不可欠なことである。それを否定はしない。しかし,自分の国だけが良くて,他の国に迷惑を掛けても気にもしないリーダが居ることに呆れ返る。

少なくともトランプ大統領がなる前のどの米国大統領をみても,それなりの世界のリーダとしての役割を担っていた。アメリカが世界のトップたる所以でもあったのだ。しかし,トランプ大統領はわがままな極めて自己中心的な考えの持ち主で,それを武器にアメリカの民衆を惹きつけ,アメリカファーストを標榜して止まない。アメリカが優位になることや,利益になることは率先してやるが,世界の平和を目指して進むことや世界のリーダとして他の国のリーダシップを取るようなことには殆ど関心が無い。むしろ,回避した行動を取ろうとしている。

アメリカ国民が選んだ大統領だから,文句を言う筋合いではないが,こんな人がトップにいる限り,世界の誰もが望む平和な争いにない世界の実現は遠退くばかりである。本当に困ったものである。アメリカ国民よ,世界のリーダたる大統領を選んで欲しい。

トランプ大統領のわがままには呆れるばかり

 

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[Reported by H.Nishimura 2019.08.19]


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