■本質を究める 82 四季の変化  (No.627)

早や夏日の報道がある。春のうららかな気候があっと言う間に去り,暑い夏が来ようとしている。初夏と云えば,木々が芽生え新緑が目映い季節である。一番過ごしやすい季節である。ただ,季節の変わり目はいろんな意味で危険性も孕んでいる。気の緩み,体調の不調などから,油断大敵な季節柄でもある。

  季節を彩る花

大型の10連休に話題が行ってしまったが,5月と云えば色々な花が咲き乱れる。バラやツツジ,ボタン,サツキ,藤など各地で花の開花の話題が尽きない。我が家では,ツツジとバラが咲き,鉢植えのボタンが咲きと華やかな雰囲気が家の廻りを包む。しかし,何故か今年は,ツツジが思ったほど咲かなかった。

ツツジはそもそも実家の庭にあったものを,挿し木して植木鉢で2年ほど大きくして,家の廻りの垣根のようにしたもので,数年が経ち,ここ2,3年は,5月になると垣根をツツジの花が埋め尽くし,通りからもよく見え,初夏の雰囲気を醸し出してくれていた。ところが,今年は気候のせいもあったのか,或いは,手入れが悪く十分な肥料が与えていなかったせいか,いつもの半分以下の花しか付けてくれなかった。

ネットで調べてみると,肥料は多い方が悪く,少なくても花は付くそうで,剪定時期を間違えると,花芽まで切り取ってしまうことになるそうで,花が咲き終わった5,6月に行うのが良く,6,7月には花芽を付け始めるそうである。剪定は殆どやっていないので,今年は少し剪定して来年を待ちたい。

ボタンは花が終わり,花を摘み取り,肥料を与え,来年の準備をしているところで,秋には少し剪定が必要である。花の種類によって育て方が各々違っているので,良く注意しながら,花を楽しんでいる。

  植え替えの作業

我が家の一大イベントは菊の手入れである。4月20日過ぎから,大菊の挿し芽を始める。上手く根が出るようにルートンなどを使って挿し芽する。今の時期は,丁度根が付いたタイミングで,ポットや3,4号鉢に植え替える。種類によって根が出やすいものとそうでないものがあり,貴重な種類ほど皮肉にも根が付き難いものである。根が出たものを4号鉢に2鉢/種類毎に植え替え一段落し,残りを予備にポットに植え替えしようとしているところである。

これらは大菊の3本立ての主流のもので,ダルマ作りは,もう少ししてから挿し芽の作業を開始し,3本立てと同じことを先ずは繰り返す。この作業をきっちり行わないと,大きな花は付かない。基本に忠実に手抜きせずに,が必要不可欠なことである。

小菊は切り花用として,育てており,殆どが株分け(冬至芽の新芽を育てる)作業で進めており,既に,5号鉢で十分に根の張ったものを定植鉢に植え替えを行っているところである。この作業も数があるので,なかなか一気にできず,ぼちぼちやっている。水やりと肥料のタイミングを上手くやらないとなかなかたくさんの花を楽しむことができない。しかし,大菊に比べると随分楽で,初心者でも育てることが可能で,実際初心者3名に初めて育てて貰っており,LINEを通じて作業指導している。

 

四季の変化は花の咲く種類で訪れる。毎年同じようにやっているつもりでも,花の咲き具合は違ってくる。手入れをすることは必要なことであるが,気候の変動はどうしようもない。日本の四季の変化は非常に素晴らしいものである。この変化を楽しみながら,日本人として豊かな心を育み,鋭気を養っている。

四季の変化を有効に活かそう!!

 

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[Reported by H.Nishimura 2019.05.13]


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