■抽出法7.1 要因を分析する(MECE)
課題を系列立てて整理することで,重要な点が漏れていないかどうかを確かめることができ,的確に重要ポイントを抽出することができる。この課題整理・分析に活用されるのがMECEである。
MECEとは?
MECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive :互いに,排他的に,集合的に,余すところ無い)である。要は,要因分析を漏れなく,ダブリ無く,実施する手法の一つである。
要因を詳細に分解するとき,その分類方法が何かを選んでも,その区分のどれか一つに当てはまるように分類することで,そうすることで,漏れなく検討することができるので,整理されて理解しやすいものになる。どちらにも当てはまったり,或いは何処にも当てはまらないものが出てくるような分析だと,その信憑性が疑われることになってしまう。
これは定番としての切り口として,企業の現状分析を3(4)Cの視点で分解したり
- 顧客(Customer)
- 競合(Competitor)
- 自社(Company)
- チャネル(Channel)
マーケティング分析では4Pの視点で分解したりする。
- 商品(Product)
- 価格(Price)
- 流通(Place)
- プロモーション(Promotion))
このような切り口で分析を進めると問題整理が容易となり,解決策に結びつくとされている。
MECEのメリットとは?
MECEのメリットとは,次のようなものである。このように,分析するときにMECEを意識して行うことによって,論点が整理され判りやすくなる。
・網羅性があり,後戻り(やり直し)が少ない
・ロジックツリーで考えるので,見える化ができる
・問題分析する際に,洩れなく,ダブりがないやり方ができる
MECEの実施例
先ず,トップ事象に対して,第2事象抽出するが,この区分を漏れが無いように,且つダブっていないようにすることが重要なのである。
MECEの分解は,以下のように,第2,第3と区分し,ツリー状に分解していくと判りやすい。ただし,折角区分しても,漏れがあると,重要なポイントが抜けて,ツリー状にした効果がなくなるし,また,ダブった区分にすると,どちらにも属するものが出てきたりして,混乱を引き起こしてしまう。
MECEであることの大切さが判りましたか?
[Reported by H.Nishimura 2013.02.22]
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