■円安進む  (No.700)

円安が止まらない

  1ドル=130円

3月から急に円安が進み,あっと言う間に1ドル=115円が130円と15円ほど安くなってしまっている。ウクライナ危機で世界中が躍起になっている間に,こんな事態に陥っている。詳しくは判らないが,報道などによれば,米国の物価が上がり,それに伴い金利を上昇させて抑制策を図っているようだが,それに比較し,日本は物価はそれほど上がっていなく,依然と金融緩和策をとっているので,ドル買い,円売りが加速しているようである。

ここ数年は1ドル=100円〜110円程度で安定推移しており,これが続くものと思っていたがそうではなかった。輸入物価が上がり,いろいろなものが高騰しだし,家計を直撃してきている。円安で輸出企業が好調かと云えば,そうでもないようである。日本は危機状態である。

  政府の無策

一説によると,アベノミクスで金融緩和を進め,円をジャブジャブの状態にして,株価を上げ,生活向上を目指していたが,どうも政府の思い通りにはならず,そのツケが今の円安にきているとのことである。日銀も2%の物価上昇を掲げ,金融政策を遂行してきたが,肝腎の一般市民の給与アップにはならなかった。

コロナ感染拡大の影響もあるが,要は国全体の景気が少しも良くなっていないのである。株価は確かに上昇したが,国民の生活は少しも豊かにならなかった。当然,購買意欲は上がらず,物が売れず,観光業などのインバウンドの効果は殆ど出ていない。

選挙目当ての対策で,困窮世帯へ現金支給をしようとしているが,これも決して良い策とは云えないものである。要は経済活動を活性化すうるような策が何もできていないのである。

 

[Reported by H.Nishimura 2022.04.25]


Copyright (C)2022  Hitoshi Nishimura