■COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大  (No.647)

新型コロナウイルスの名称がCOVID−19となった。日本での感染拡大が拡がっている。

  日本各地で感染が発生

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。当初は武漢帰りの人やその接触者及びクルーズ船内に限定されていたが,昨今は感染源が見当たらないような人まで出始めている。SARSのように発症してから人に感染させるのではなく,感染しても発症する前に他人に感染することが判ってきており,日本中に多くの潜在感染者がいるのではないかとまで言われている。

その後の状況では,閉じこめられた空間(クルーズ船,屋形船,タクシーなど)ではより感染しやすいことが判ってきている。また,和歌山の病院では院内感染の可能性が高いとも言われている。こんな状況に陥ったのも,元は春節で中国からの観光客がドッと押し寄せたことが大きい。中国での発生状況が,なかなか正確に伝わらず,安易に中国・武漢の人達を大量に受け入れて,水際での感染拡大の根源を断てなかったことにある。

今では,過去を嘆いても始まらないが,中国国内で,感染拡大を防止する意味で,春節の大移動を阻止できなかったのかと思う。そうしたことでは,中国政府の判断が不適切であったと云える。もちろん,全く新しい感染症で,それに対する判断が十分できなかったとはいえ,SARSやMERSなどでの対応の拙さから学んだことはあったはずである。

中国びいきのWHOの判断も遅く,未だに中国の対応振りを賞讃するWHOの態度にはいらつきを覚えるのである。

  日本が武漢の二の舞にならないためにも

昨今の状況では,日本国内での感染拡大が心配されている。つまり,感染したことの検査が容易で無いことから,どんどん拡がって行く可能性があり,どこで収束するかが見えていない状況である。国内発生の早期段階とのことであるが,ここで確実に抑える手段が無いとなると,日本が第二の武漢になってしまう危険性さえ無いとは云えない。

道路を始め,殆どの公共機関及び大衆が集まるところを封鎖された武漢の様子が報道されているが,判断や対応が遅れると医療機関は充実しているとはいえ,同じような状況下に陥らない保証はどこにもない。クルーズ船でのアメリカを始めとする各国のチャーター機での帰国が始まりだしているが,これは既に日本が第二の武漢になり始めた状況そのものである。ここ1,2週間が正念場で,如何に感染者を素早く発見し,隔離して感染拡大を阻止することができるか否かである。

日本の中で,武漢のような状態になれば,オリンピックは元より,経済活動に大打撃を与えることは明らかである。今ここで,日本人としてやるべきことは,武漢での大きな失態の同じ事を繰り返さないことである。正しい情報が,素早くトップに届き,その責任者が素早く判断を下すことで,一時に猶予も無い。怯んだり,悩んだりして判断が遅れるようなことがあってはならない。

大きな試練が日本人に押し寄せている。こうしたときこそ,与野党を問わず,一体となって政治主導を発揮して欲しいものである。繰り返し言われていることであるが,一般人も慌てず,正しく怖がって行動を取るように心掛けたいものである。一人ひとりの意識が,今後の日本の行く末を左右すると言っても過言ではない。

第二の武漢にならないためにも,素早く的確な判断を!!

 

[Reported by H.Nishimura 2020.02.17]


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