■最近のWindows事情 (No.635)

Windows10になり,色々な機能が追加され,使い易くなったかと云うと,昔からパソコンを使い慣らしている者にとっては,決してそうとは言えない。特に,サービスが終了するとのことでアップデートの必要が生じるが,これが容易いものではない。

  Windows10のアップデート

現状のバージョン1803から,1903へのアップデートの案内があり,決心してアップデートすることにしたが,なかなか思うように進まない。ある程度パソコンの知識がある私でも一苦労である。Windows10になる前のアップデートなどは,初心者でも指示通りにやれば簡単にできた。

しかし,今回のアップデートは,半日掛かりでやっとできたと云うもので,とても初心者にできるものではない。もちろん,不具合やトラブルに対する解説は,ネット上を見ればあるが,複雑で自分に合ったものを見つけるのも容易ではない。アップデートの進行状況を示してはくれるが,余りにも時間が掛かりすぎで,上手く進んでいるのか,途中で止まっているのでは,と疑いたくなる事態に陥る。

いろいろな機能追加と,セキュリティに対する配慮からは必要不可欠なこととはいえ,パソコンを親しんでいる人にとっては,苦痛以外の何物でもない。これだけ技術が発達した今日,もう少し容易なアップデートができないものかと苦情を訴えたい。技術は高精度,高機能,高セキュリティに挑戦することも大切だが,使い易いフレンドリーなものにすることも重要なことである。

  パソコンとスマートフォン

今や立ち上げのスピードなど,パソコンよりもスマホの方が使い勝手が良い部分が結構ある。持ち歩きにも優位で,画面が小さくて見難い欠点はあるものの,スマホの進化も素晴らしいものがある。セキュリティなどの面でまだまだ不安は残るが,パソコンに代わってスマホを使いこなす人も居るようである。特に,前述したようなWindows10のアップデートなど,決してユーザーフレンドリーではない実情を考慮すると,やがてはパソコンがスマホに取って代わる時期もそう遠くは無いような気がする。

確かに,我々の世代では指先だけで器用に文字を早く打つことはなかなか思い通りには行かない。やはり,文字を打つのはキーボードがあってそれにしたがって打つ方が断然早い。もちろん,馴れの問題でもあるが,狭い範囲で指先だけで器用に動かすのは,若い人には叶わない。

メールやラインと云った短い文章をやり取りするにはスマホが便利だが,レポートなどA4サイズの報告書を書くには,スマホでは容易ではない。現状,私の場合,パソコンとスマホを併用し,ラインやメール,写真などはスマホを活用し,ホームページの作成や,ネットの閲覧,及び取引など,セキュリティを必要とすることにはパソコンを活用している。

ホームページも,FacebookやInstagramなど写真とショートメッセージで十分使いこなしている人も多いが,きっちりと主義主張を述べるようなものにはなっていない。各々の特長があって,FacebookやInstagramを大いに利用することは大賛成である。今のところ,パソコンとスマホの長所を活かした使い方がベストであろう。

  パソコンの将来

現状のパソコンにはスマホにない,まだまだ色々な特長を有している。これらを見逃す訳には行かない。しかし,冒頭に述べた親しみあるパソコンから逸脱するようなこと(アップデートに於ける使い勝手の悪さなど)が続くと,パソコンの有意差も崩れてくることが容易に想像される。パソコンがこれだけ普及したのは,ネットの活用など,フレンドリーな使い勝手の良さがあってのことである。

中身がよく判らないと言いながらも,使い続けている人は,拡がる世界を楽しんでいるのである。テレビのニュースは完全に受動的で,自分から積極的に探すことはできない。しかし,パソコンは自分のニーズに合ったことを探し求められるものがある。テレビよりも,容易に素早く自分の欲しいニュースが得られる。パソコンが一般に普及したのも,こうした使いやすさ,便利さがあってのことである。

スマホもパソコン同様の機能があり,持ち運びが容易で,どこでもいつでもできる気軽さがある。画像も小さいが,写真などはデジカメ以上に進化してきている。デジカメが淘汰されてしまったように,パソコンもうかうかはしていられない状況下にある。画面の小ささを補うタブレットも普及してきている。つまり,パソコンの競合はいくらでもある。

パソコンに一般の人が求めるのは,使いやすさである。持ち運びの便利さはスマホには叶わないが,画面の見やすさ,セキュリティに対する安心感などまだまだ特長が残っている。それをもっと伸ばし,活用されるツールとしての道がある。是非,民衆から離れないものであって欲しいと願う。

最近のパソコンはユーザーフレンドリーで無くなって来ているのでは?

 

[Reported by H.Nishimura 2019.09.02]


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