■日韓問題  (No.632)

日韓の関係がこじれている。韓国という国がよく判らないと云うのが正直な感想である。世界の常識が通用しない国に見える。そのようにしたのは,現在の文大統領であるようにも思える。

  前大統領が訴追される国

通常,一国の総裁,大統領を務めた人が,政権が交代すると訴追されると云う国は珍しい。確かに,一国の主になって権力の傘の下で私服を肥やして自分の思うままに振るい,その後に悪行がばれて訴追されることは,民主政治が十分機能した国ではなかなか起こり難い。しかし,韓国では前大統領の訴追が恰も当然かのように行われてきている。

権限が非常に大きく,頂点に集中し過ぎ,自分の思うままに振る舞うことができるから,そのようなことが起こってしまうのかも知れない。元大統領の逮捕,収監,暗殺,亡命,自殺と数え上げたら限りがない。大統領に権限が一極集中する政治上の構造に問題があるとの指摘さえある。何とも不思議な国である。

  日本の反撃

今回,韓国の度重なる日本に対するいやがらせに,しびれをきらしたのか,選挙前のタイミングで,日本もしっかり反撃をすることを示すかのように,ホワイト国の輸出規制を通常通りに戻す措置を抗じた。徴用工問題などの報復措置ではないと云いつつも,韓国の痛いところを突いたことで韓国が大あわてしている。

日本側は到って冷静に事務手続きの変更是正と云っているが,半導体の製造に欠かせない重要品目に対する規制で,経済界に大きな打撃を与えている。韓国ではすぐさま関係する経済界の幹部を集め対策を協議したが,一番本命のサムソンの副社長はそれをそっぽかして,日本へ来て材料メーカと交渉し,約束を取り付け安定供給されることを実行している。要は,政府に頼るより,経済界のパイプを頼る方が確実だと云う証拠でもある。

日本製品の不買運動など,一部で反日策を誘導する動きも出ているが,これまでおとなしかった日本の反撃にあわてふためいているのが現状のようである。また,米国に日韓の調停を依頼したようだが,米国にも見放されているようで,韓国のダメージは大きくなるようである。

  衆愚政治ではないか?

そもそも,日韓関係は幾度となく問題を繰り返してきたが,戦後処理の問題で,日本が賠償し,両国間で戦後問題には終止符が打たれている。徴用工の問題は,韓国の司法が判断したことを,三権分立を盾に,韓国政府が韓国内の問題とせず,国際法を無視して,日本に要求を突きつけてきている。

世界の常識ある国では考えられない行為である。三権分立は民主主義の基本であるが,国際法に基づく国と国との約束を反故にするようなことは成り立たない。ただ,文政権自身が民衆を抑え付けることができず,反日を煽ることで,民衆の矛先を逸らそうとしているのがありありと見えている。

権力者だけに頼ることなく民衆の民意を汲み取った政治は重要で,それでこそ民主主義の体をなしていると云える。ただ,十分な知識もなく,判断材料も持たない民衆を煽り,あたかもそれが正しい民意だとして,それに同調するような政治手法は,真の民主主義とは云えず,大衆の民意(愚意)にしたがっただけの衆愚政治ではないだろうか?

民意を大切に尊重することは重要な民主主義だが,衆愚政治になっては,取り返しのつかない誤った判断になってしまう。韓国の民間人の中には,正しい民意に質そうとする意見もあるようである。多くの民衆が目覚め,より良い将来の国づくりに向けた民意の発動,及び大きなうねりが出てくることを望む。

日韓関係を正しくしよう!!

 

[Reported by H.Nishimura 2019.07.22]


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