■技術の進化 11 防犯カメラ (No.629)

昨今では,いろいろなところに防犯カメラが設置されていて,犯罪の検挙に役立っているニュースが流れている。今までに無かったシステムで,個人の行動が見張られている,プライバシーの侵害と苦情を言う人もいるが,今のところ良い面で活用されていると思っている。

  防犯カメラ

駅の構内や人が集まる商店街など,到る所に防犯ビデオカメラが設置されていて,大衆の行動をチェックしている。自分では気づかないことが殆どだが,監視の眼は到る所に備わっている。日頃はあまり気にも留めないものだが,ニュースなどで防犯カメラの映像が流れると,防犯カメラの多さに改めて気づくことがある。

特に,大勢の中で特定人物を見極めて洗い出すことができるなど,防犯カメラの威力を改めて認識させられる。カメラの性能が格段に上がったこともあり,且つ人物を見分ける認識機能がAIなどにより,確実且つスピードが上がっていることなどに依るものと思われる。これまでは,特定することが困難だった犯罪捜査などに非常に役立っている事例が出てきている。

カメラの映像は,画素数の大きさで精度が向上するが,画素数が大きければ良いと言うわけではなく,画素数が大きければ記憶量が大きくなり,記憶量によって記憶時間などに制限が掛かってしまい,必要なものが記憶量に残っていないことも起こってしまう。したがって画素数もある程度の大きさにし,且つ記憶量による記憶時間も必要最小限に留めることになる。ただ,カメラの性能向上による画素数の増加と記憶メモリの性能向上による記憶量の増加で,画素数と記憶時間が伸びてきている。これらによる効果は大きく普及が進んでいるのが実態である。

そもそも防犯カメラの目的は,その名の通り犯罪を防止する役割である。犯罪を抑止する効果を狙っている。常にカメラで監視されていることから,犯罪そのものが減っていることは事実である。しかも,以前とは比べものにならないほど,到る所に防犯カメラが備え付けられているようになり,我々の行動の一部始終が見張られている状態になっているのである。それによる犯罪抑止力は大きいものがある。

それでは日本に防犯カメラは何台くらい存在するのか,ネットで調べてみたが,確かな数字は判らなかったが,ほぼ500万台ほどになっているようである。

正式な防犯カメラでなく,最近のスマホでも結構精度の高い映像が撮れるようになってきている。ニュース映像などにも,ときどきスマホで撮影された個人からの映像が流されることがあるが,このような監視の映像は,いつでもどこでも,いとも簡単に撮れる時代になってきている。言い換えれば,防犯カメラが無いところでも,監視の眼があると言うことである。ただ,悪用されプライバシーの侵害になるようなことは回避したいものである。

最近の防犯カメラを考えてみた

 

[Reported by H.Nishimura 2019.06.10]


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