■集中力を高める 7  (No.535)

集中力を発揮するには,環境が大きく影響するように感じる

  暑い日

昨今の蒸し暑い日は,夜も寝苦しいことが多い。こうした睡眠不足の状況下で,物事を考えていても,なかなか集中ができないことが多い。つまり,集中力を発揮しようとするときに,その場の環境条件が悪影響を及ぼすことがある。人は生活のリズムがあり,それを狂わされると,なかなか平常心で居られない。要は,正常なリズムに整えようとする力が必要となり,それに心を奪われる。それは自然的な行いで,何かをしようとして行っているのではなく,身体自体が自然に取ってしまう行為である。

通常一般の人が,真夏の炎天下で集中力を発揮しようとしても,ムリな話である。先ずは体調を整えるために,エアコンなどで身体を冷やし,正常な状態になってからでないと,集中力を発揮することができない。もちろん,高校球児のように,暑い日の炎天下でも訓練を重ね,そうした環境でも十分耐えうる身体を作っていて,野球に集中することは可能で,それは過酷な環境に十分備えた心身ができているからである。

我々は,暑い日には頭の回転も悪くなる。それ以前に,体調そのものが優れない。気だるい,何とも言えない力が入らない状態,特別な病気を患っている訳ではないのに,少し動くだけで汗ばかりが噴き出してくる。今日はそんな日である。パソコンに向かうことさえもつらい。取り立てた用事もない,そんなときは,焦らずのんびりと一日を過ごすのに限る。考え事をする気力もない日である。

特に,私は暑さに弱い。数年前に何度か熱中症で倒れ,それ以来,暑さには徹底的に予防し,運動を避け,日中の外での趣味なども避けるようにしている。他人には,冬眠ならぬ“夏眠”だと表現している。エアコンの効いた涼しい環境下に身体を置くことで,暑い夏を乗り越えようとしている。なかなか集中力を発揮することができない季節である。

  喧騒の中での集中力

暑い日同様,騒がしい環境下ではなかなか物事に集中することは難しい。人混み,大勢の人が集まっているような場所で,考え事をすることは容易でない。この状況は,物事に集中しようとする意志よりも,周りの喧騒の方が大きく,それに邪魔されて物事に集中できなくさせてしまっている。

決して体調が悪いわけではない。外部の雑音に,精神が安定できない,平常心になれない自分が居る。しかし,雑音が全くない状況と云う環境は珍しく,通常は何らかの,喧騒と云うほどではない雑音がある。そんなとき,物事に集中できる力が備わっておれば,雑音を一切排除できた状態が作れる。実際,何かに夢中になっているときは,周りのことが一切気にならない経験はあるはずである。

  環境に左右される集中力

上記のように,集中力は環境条件で左右される。つまり,集中力を発揮しようとすれば,環境条件を整えた状態に保つことが必要である。多少の環境条件の変化にも対応できることは,訓練することによって克服でき集中力を発揮することができる。

精神的な部分の影響が大きいだけに,環境条件のせいにするのではなく,如何にして平常心で居られる能力を付けるか,そうすることが集中力を発揮できる要因になる。

集中力を高める条件づくりをしよう

 

[Reported by H.Nishimura 2017.07.03]


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