■新年度が始まって (No.524)
4月になり新年度が始まったばかりである。新入社員は配属された人も居るが,大企業では研修が始まったばかりであろう。また,新年度になり昇格した人も,まだ手探り状態ではなかろうか?
新たな気持
4月は誰しもが新しい気持に自然となれる季節である。今年は遅かった桜もようやく満開の時期を過ぎ,浮かれた気持も少し静まってくる頃でもある。新しい職制になった職場も多いことだろう。こうした気分を一新できる機会はそう多くは無い。
技術者にとっては,4月と云っても特に変わらないと云う人も多いかも知れないが,気持を新たに引き締めるには絶好の機会であり,昇格した人は更に飛躍を期するときでもあり,或いは上司が新たに変わったと云う人も居るだろう。多くは順当に上がってきた上司なので,違和感はそれほどないかも知れないが,別の部署などから変わってきた上司が来た職場では,一種の緊張感が漂っている時期でもある。
こうした緊張感が生まれるのは良いことであり,ただ漫然と仕事が進んでいるよりも,活気が漲り,より大きな成果が期待できるのである。人は適度な緊張感が必要であり,過剰になりすぎるとストレスで押し潰される人も出てくるが,緊張感がよりメリハリとなることがおおいのである。
特に,お子さんの居る家庭では,新年度が始まり,特に小学校や中学・高校へと入学したお子さんの居る家庭では,子供の成長と共に新たな気持にさせられるものである。家族の成長は自分自身の成長でもあり,大きな活力を産み出す源でもある。この新たな気持を大切に一歩ずつ歩みを続けて行こう。
事業計画必達に向けた決意
この4月は新たな事業計画のスタートでもあり,今期の目標は各々明確になっているはずである。まだ曖昧だと云う人が居たなら,早急に上司と話し合いを持ち,目標を明確にさせ,上司の承認を得るべきである。新たな目標は決まっていても,未だその筋道が十分で無いと云う人も居るだろう。少なくとも4月のこの時期には,最終のゴール目標と,それに到る毎月の目標,もしくは,目標に到るマイルストーンを明確にすることが,仕事をスムーズ且つ成功させる秘訣である。
事業計画の重要性は今更繰り返すことはないが,企業が清々発展して行く基本中の基本であり,事業はこの計画に沿って各々の役割が決まり,果たす内容が詳細に分担されているものである。もちろん,各々の仕事の重要さの比重は違っても,確実に目標を必達することが不可避であり,環境の変化は考慮されることはあっても,各々の努力は必ず報いられるものである。
技術者の仕事は,突然変化するものでなく,毎日の一歩一歩の積み重ねであり,その一歩の目標の先のゴールを目指すのが事業計画である。偉大な発見やヒット商品の開発も,一朝一夕に生まれるものではなく,事業計画を進める中で,思わぬ出来事や失敗を軽んぜず,地道にひたすら努力することが,大きな結果を呼び込むものなのである。
それには地道な技術者の執念とも云うべき拘りもときには必要であり,或いは全く違った分野からの発想が必要だったり,成功にはいろいろなケースがあって,一概には言えないが,事業計画に拘った進め方をすることは,着実な進展が得られることは間違いない。この必達の決意を胸に頑張る時期でもある。
[Reported by H.Nishimura 2017.04.17]
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