■ コーヒーブレーク 4 (No.289) 〜北米大陸三大絶景巡り〜
もう一度,グランドキャニオンの雄大さを見たい,この景観を一度は女房にも見せておきたい,との思いがあって,それがようやく実現した。北米まで行ってグランドキャニオンだけでは惜しいので,カナディアン・ロッキーとナイアガラの滝がセットになった標記のような“三大絶景を巡るツアー”に申し込んで出掛けた。
アメリカは多くの人が訪れているので改めて説明することは無いが,約40年近く前に初めてアメリカへ出張で行ったときの印象は,「なんとこんな大きな国と日本は戦いに挑んだのか?」とあきれかえったことを今でも覚えている。アメリカへ行った経験がある多くの人でも,グランドキャニオンまで足を伸ばした人はそれほど多くない筈である。ロサンゼルスやサンフランシスコのある西海岸へ行った経験がある人でも,そこからラスベガスを経由してグランドキャニオンへ行こうとすると,さらに2,3日必要になる。
なかなか写真だけでは,グランドキャニオンの雄大さを伝えることは難しい。よくもまあ世界にこんな大規模な峡谷ができたものかと驚かされる。その感覚は行った人でないと判らない。行ったことがあると行っても,全貌を知った訳ではなく,その一部しか知らない。むしろテレビ放送などで絶景を見せる番組で見た方が全体を知るには都合が良いと云える。
ここでも僅かな写真で紹介するだけで,なかなかその実感を伝えることはできない。一生に一度,機会があれば,是非訪れて見て欲しいと思う。そこでは,世界中にはこんな世界もあるのだと,日頃の自分のちっぽけな世界を痛烈に感じさせられる。
★カナディアンロッキー
☆エメラルド・レイク
湖の色がエメラルド色で日本の風景とは違った趣がある。ゴツゴツした岩肌を見せる山(ロッキーの名の通り)ばかり。森林限界が2000mを越すあたりにあるとのこと。それより上は,岩肌を露出させた山ばかり。
☆コロンビア大氷原
アサバスカ氷河(北半球では北極圏以南で最大の氷原)にあるコロンビア大氷原で,雪上車(世界でもここ以外には殆ど無い)で行く。標高は2210m,最も氷の暑い部分は360mもあるという。穏やかな陽ざしもあり(気温は数℃程度),氷河の上を体感する。(この時期,吹雪いたりすると,雪上車から降りられない程,寒いこともあるという)
☆ペイト・レイク
神秘な色合いを見せる湖。峠の上の展望台から全貌が望める。
☆フェアモント・バンフスプリングス ホテル
森の中にある有名なホテルに宿泊。
★アンティロープ・キャニオン
グランド・サークルと云って,グランドキャニオン周辺の国立公園群を称す(レイク・パウエルを中心にした半径230Kmのエリア)。想像を遙かに超える大峡谷や奇岩などが集まった「これぞアメリカ」と云わんばかりの絶景があるところの一部を訪れる。
アンティロープキャニオンは,グランドキャニオンの北東にあるナバホ族の聖地(最近,テレビでも自然の絶景を紹介する場面がよくある)。アッパー・キャニオンとロワー・キャニオンとがあり,前者は地上から上にできた渓谷,後者は地下にできた渓谷で,いずれも高さは30-40m。今回,訪れたのはアッパーキャニオン。現地までは,ナバホ族の運転するトラックの荷台に載せられて行く(10名前後が1台のトラック)。途中でトラックは2駆から,4駆に切換,砂ぼこり一杯のガタガタ道を猛スピードで進む。
自然でできた岩の割れ目の模様が光線の指し具合で,何とも言えない造形を映し出す。
フラッシュ撮影は禁止で,露出時間を長めで撮影。
ナバホ族から教わった写真の撮り方で映してみる。
訪問した光線の具合で,いろいろな造形を見せる。今までに見たことのない自然美。
今回,是非行ってみたかったところで,30分余りの探索であったが,十分満喫した。
★グランド・キャニオン
ここは説明は不要だろう。何十億年の地層が一望できる,この壮大さはなかなか写真で伝えることは困難である。
☆マーサーポイント
夕日の沈むのを待っている人々。日がだんだん沈み,岩肌に陰ができていく。
☆ヤバパイポイント
夕日が落ちると共に,岩肌の色が変わっていく。
絶壁に寝転がる少女。高さ数百メートルもある絶壁に寝転がって楽しんでいる少女もいた。
★ナイアガラの滝
ナイアガラの滝を遊覧する霧の乙女号。全員に青色のカッパを貸してくれるが,滝壺付近ではびしょ濡れに。
滝の水しぶきが尋常ではない。できるだけ滝近くの映像をと,カメラを水濡れ防止のカバーを掛けて撮影を試みる(何もしない状態では,カメラも水濡れで故障する程)。幸いにもカメラは大丈夫だが,ズボンの下半分はカッパがあってもびしょ濡れ状態。
レインボーブリッジ(カナダとアメリカを結ぶ橋)から撮影する。左の近くがアメリカ滝(直線),奥中央に見えるのがカナダ滝(U字形)。。
滝の迫力はすごい。また,水の緑掛かった色合いがきれい。三大瀑布でも一番きれいな水だとか。
[Reported by H.Nishimura 2012.10.01]
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